そして 山に捨てられる★1

 

ども。

よしみです。

ここ最近 人と会うと、
北海道で置き去りにされた男の子の事件のハナシが会話に上がる。

で、こないだ友人に言われた。

「よしみも、山に捨てられたよね?」

「・・あ、そうだよね?」

・・ってな感じで、無事に男の子も保護されたし、

そんな事件の中で、よしみが感じたことをツラツラと・・。

なんでもそうだけど、
他人の、壮絶だったり、自分の身には起きてない体験を聞くと、
「えー!そりゃ大変だったね!!」
って ナルけど。

実際に自分の身に起きると、当の本人は、
もう真っ只中にいて、乗り越えていくのみだから、
他人の想像とは温度差があったりする、って いうのあるよね。

男の子が保護されて、
特にパニックになっているワケではなかった、とか報道で聞くと、
そうゆうコトだよね・・なんて 思う。

で、あたしも、
ちっさいころから10代に至るまでに、
どうも、波乱万丈の人生を宇宙にいる頃にプログラムしてきたらしく。

自宅会社全焼からの破産とか、とびきりの金持ちから貧乏に落ちる生活も、
数10回の引っ越しも、夜逃げも、突然の転校も、親の離婚も、
・・えとせとら、エトセトラ。

なかなか波乱万丈オンパレードは体験してきたと思います。
子供時代。

で、その子供時代がベースになったあたしの思春期は、
しっかりグレタ。

ピークは中2。
毎晩、夜も遊び歩いて、俗にいう不良たちといろんな場所で溜まり、
離婚してからの母はスナック始めて夜いないから、好き勝手。
ワルイこと、いっぱいやった。
言うことの聞かないコドモだった。
オマワリサンにも沢山世話になった。

で、ある夏の日の夕方。

突然母に、「車に乗って」と。

なんか、雰囲気は怖かった。
普通に怖い母だったけど。その日は特に。

なんだ!?とあたし。
「黙って乗りなさい」と母。
すったもんだして、車に乗ると、
夜もとっぷり暮れた赤城山にどんどん向かっていく。

そのまま、行ったこともない林道に車が入っていく。

<なんだ?この下調べしてある感は・・?ナニスル気だ?この人・・>
で、灯りも何もない林道をのぼって行って、行き止まりになると、
母が言った。
「降りなさい。」
「へ・・?」と あたし。
「お前が言うことを聞かないから、捨てに来た。」と 母。
「や、やだよ・・」と あたし。
「ならば、今日から言うことを全部聞きなさい。」と 母。
「やだよ。」と あたし。
「じゃ、降りて。」と 母。

そんなこんなで 狭い暗い車内ですったもんだして。

やりとりの中で、完全服従することと、この場で降りること、
<どっちがいい?あたし??>
と 実際は頭の中で、ものすごいスピードで考えてて。

「分かった。降りるよ。」と あたし。

完全服従なんて 絶対ヤダ!!・・が勝った。

で、ロックを外して、外に。

母はそのままバックした。

林道のカーブに車のライトが吸収されるかのように消えていく。

真っ暗闇になった。

そして 山に捨てられた。

★☆★☆

・・ちょっと 出かけてくるので、つづく・・。

 

 

 

 

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